失職して収入もないし借金を返すアテもない... 全部清算してゼロから生活をやり直したい
そんな場合には「自己破産」での解決がおすすめ!!
自己破産は全ての借金(非免責債権を除く)を帳消しにできるため、返済不能に陥ってしまった時の最終手段です。借金はなくなりますが、自宅や20万円を超える車、保険、預金などプラスの財産も全てなくなるため、生活をゼロから立て直したい人にお勧めです。
関連するテーマ:差し押え、支払い督促、多重債務、返済不能

借金が全て帳消し(免責)になる「自己破産」って何?

己破産とは、裁判所に申し立てて全ての借金を帳消しにして貰う手続きです(税金、養育費などの非免責債権を除く)。 破産開始時点で保有している財産を売却・清算して債権者への配当に充てることを条件に、残りの借金を免責にして貰います。 99万円以下の現金や、20万円以下の財産は自由財産として残すことができますが、それ以外のプラスの財産は放棄しなければならないため、 借金もプラスの財産も全て清算してゼロからやり直したい方にお勧めの手続きです。 ⇒ 自己破産に強い弁護士・司法書士を探す

はじめてでも簡単にわかる!自己破産の仕組み

特徴

自己破産は非常に知名度の高い債務整理の手続きです。「任意整理」や「個人再生」を知らない方でも、自己破産は聞いたことがある方が多い筈です。
しかし、自己破産は誤解されている点も多いです。例えば、昔は少額管財がなかったので、自己破産手続きといえば50万円以上の高額な予納金が必要というイメージがありました。ですが、今は同時廃止なら数万円、少額管財でも20万円くらいの予納金で自己破産できます。
他にも「投資で作った借金は破産できない」「10年間はクレジットカードが作れない」など、微妙に間違った情報も流布されています。正しい知識を学びましょう。

自己破産には2種類あるの?

自己破産には「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります。簡単にいうと、財産の競売や配当手続きがあるかないかの違いです。 持ち家や高額な財産がある方は管財事件、何の財産もない方は同時廃止になります。 全国地方裁判所では同時廃止の割合が多いですが、東京地裁では管財事件(少額管財)が半数以上となっています。 参考記事はこちら

全国地方裁判所同時廃止の割合
平成27年65.1%
平成26年65.1%
平成25年67.1%
破産で残せる財産もあるの?

全くの無一文になると生活できませんので、99万円の現金までは手元に残すことが認められます。 現金以外の財産でも、価値が20万円以下の車、保険、預金などは自由財産の拡張が認められます。 参考記事はこちら

現金 99万円まで 家具・家電、日用家財 自動車 評価額 20万円まで 保険・預金 各20万円まで 破産開始後に取得した財産
免責不許可の場合もあるの?

財産隠しなどの詐害行為や、法律で定められた事由に該当すれば、免責不許可もありえます。 借金を作った原因がギャンブルや浪費の場合も免責不許可の可能性があります。ただし悪質でない場合は、裁判官の裁量で免責(裁量免責) になります。 参考記事はこちら

免責許可の割合 96.3
日弁連2014年調査 対象1240人
次ページを見るもっと続きを見る
自己破産のメリット
  • 税金などの非免責債権を除く、全ての借金を合法的にゼロにすることができる
  • 給与差押え等を受けている場合でも、強制執行を中断・失効させることができる
  • 現金99万円までは残すことができる。日常で使用する家具や家電も没収されない
  • 自由財産の拡張により、総額99万円以内までなら預金や保険を残せる場合がある
  • 自己破産の開始決定後に、手持ちの現金で安い中古車を購入するのは問題ない
自己破産のデメリット
  • 住宅ローンの有無に関わらず、持ち家(マイホーム)を残すことはできない
  • 財産価値が20万円を超える車、保険の解約返戻金、預金等は全て処分対象になる
  • 官報に氏名住所が掲載される。銀行系の信用情報機関に10年間、破産の記録が残る
  • ギャンブルや賭博、浪費・遊興による借金がある場合、免責不許可の可能性がある
  • 自己破産の手続き期間中、警備員や生命保険外務員など一部の職業に従事できない
自己破産の標準的なスケジュール
0日目
弁護士・司法書士に自己破産を依頼する
2日後
各債権者に受任通知、返済がストップする
90日後
書類を準備し裁判所に自己破産を申立てる
104日後
自己破産の開始決定。同時廃止で即日終了
164日後
免責審尋期日に裁判所に出頭する
171日後
裁判所から免責許可決定の通知を受け取る
201日後
不服申立てがなければ免責が確定する

※上記のスケジュールは同時廃止の場合の目安です。 少額管財(管財事件)の場合はさらに時間がかかります。また地方裁判所によってスケジュールは異なります。

>>参考記事を読む
自己破産についてのコンテンツ一覧

自己破産の基礎知識を学ぼう!

自己破産は借金の残債務がすべて帳消しにされる、という免罪符のような制度ですが、デメリットがないわけではありません。 例えば、資産価値が一定額を超える車や住宅、現預金などは没収・換金されて債権者に配当されてしまいます。

自己破産で免責許可を得るためには?

自己破産で気になるあの噂を徹底検証

その他、自己破産のお役立ち記事

有名な話ですが、税金等の租税債権は自己破産をしても免責されません。破産法でいう「租税等の債権」とは、所得税や住・・・

稀に「自己破産をするとパスポートの申請ができなくなる」、という噂を耳にすることがありますが、これは嘘です。自己・・・

「自己破産をすると海外旅行に行けなくなる」という噂を聞いたことがある方は多いと思います。しかし実際のところ、自・・・

自己破産の手続き期間中は引越しができなくなる、というのは割と有名な話です。ですが、実は全ての自己破産者が引越し・・・

借金が支払えなくなったりした場合に、その請求が家族に行くことがあるかどうかを心配される方は多いですが、連帯保証・・・

自己破産を検討すると、サラ金などの貸金業者側から、「借金のまわし(借金の返済のために他の業者からさらに借入を行・・・

以前に「自己破産の免責不許可事由って?免責が降りないケース」という記事で、免責不許可事由について解説しました。・・・

自己破産をすると、信用情報機関に事故の履歴が残ります。俗に言うブラックリストですね。信用情報機関には、JICC・・・

銀行からカードローンや住宅ローンを借りている場合、自己破産をすると、同じ銀行にある預金口座の残高は相殺によって・・・

国家公務員や地方公務員の方で、「自己破産をすると懲戒や免職になるのではないか?」と心配される方は多いです。結論・・・

ページの先頭に戻る