過去に任意整理をしている場合、2回目の任意整理はできる?
過去に任意整理で和解をしたものの、その後、やはり返済が困難になってしまうケースがあります。 こちらの都合で任意整理での和解に応じて貰った以上、できれば約束通り返済はすべきですが、人生にはどうしても無理な場合もあります。
例えば、「会社での給与が下がってしまった」「家族が病気になって入院費用が必要になった」などの場合には、どうしても和解契約通りに返済できなくなる可能性はあり得るでしょう。そういった場合、どのように対処すればいいのでしょうか?
任意整理で和解契約を結んだ後に、結局また借金が返済できなくなった場合って、もう一度同じ業者と任意整理をすることはできるのかなー?
実際には任意整理に応じて貰える可能性はかなり低いってことーっ?!
自己破産などとは異なり、任意整理には法律上の規制はないため、理論上は何度でも任意整理をすることは可能です。しかし現実的には、相手が和解に応じてくれないと任意整理は成立しないため、同じ業者を対象とした2回目の任意整理は厳しいでしょう。
実質的には、2回目の任意整理は難しい?!
実際のところは、同じ金融業者に対して2回も任意整理をすることは難しいです。そもそも一度目の任意整理で、将来利息の免除や、過去の過払い利息のカットなどに応じて貰っている場合が多いはずです。
そのような場合、2回目の任意整理をお願いしたとしても、ほとんど借金を減額する余地はありません。返済スケジュールの見直し(再度、3-5年間で返済計画を立て直す)が妥協点だと思いますが、それも相手方の債権者が納得するとは考えにくいです。
任意整理は、個人再生や自己破産の手続きとは異なり、借金の元本そのものが免除されたり、減額されることはありません。あくまでも利息をカットして貰ったり、遅延損害金を免除して貰い、返済スケジュールを調整し直すことしかできません。
相手方の金融業者が和解契約に応じなければ、2回目の任意整理は成立しません。 それどころか、期限の利益の喪失を主張された場合には、残りの借金を一括で返済することを求めらたり、裁判所に簡易訴訟を提起されても不思議ではありません。
もし任意整理での返済計画が破綻してしまったのであれば、もう1度任意整理をするのではなく、個人再生や自己破産といった他の債務整理の方法を検討するほうが現実的です。
一度、任意整理をした業者に対してもう一度任意整理をするのは困難ですが、個人再生や自己破産であれば法律上の要件さえ満たしていれば、十分に減額や免責の許可がおりる可能性が高いです。
2回目の任意整理が難しいのは、あくまでも同じ業者を対象として、かつ1度目の任意整理が破綻したケースの場合です。 例えば、全く違く貸金業者の借金を任意整理するのであれば、2回目の任意整理であっても全く問題はありません。
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