特定調停後はクレジットカード審査が通らなくなる？

特定調停を行うと、借金を整理・減額した情報が信用情報機関という金融機関のネットワークに登録されるため、原則、新規でのクレジットカードの発行などができなくなります。（参考：「特定調停で信用情報が傷ついたりブラックリスト登録される？」）

特定調停でクレジットカードが作れなくなる？

ねえねえっ、先生ーっ！
特定調停の成立後は、やっぱり信用情報機関に登録されるから５年間はクレジットカードが新しく作れなくなるんだよねーっ？！

そうだね。特定調停を行った対象の金融機関やその系列はもちろん、信用情報機関に加盟している全ての金融機関でクレジットカードが作れなくなる。これは以前にも何度も説明しているけど、仕方ないことだね。

そっかー、そうだよね。仕事やその他の関係で、どうしてもクレジットカードが作れないと不便っていう方のために何か方法はないのかなーっ？！

例えばVISAのデビットカードであればクレジットカードと同じ機能を持つことができるよ。ただし与信枠はないけどね。あとは家族カードを作って貰う、という手もあるね。

特定調停を行うと、各信用情報機関に借金の完済から最低５年間のあいだは事故情報が登録されてしまうため、クレジットカードが作れなくなります。これについては、自己破産の関連記事「自己破産後にクレジットカードを作成することはできる？」も参考にしてください。

完済から５年間はクレジットカードなしで我慢

特定調停の成立から３年間借金の返済を行うとしたら、そこから更に５年間（特定調停の発生日から約８年間）はクレジットカードを新規で作るのは難しいと思ったほうがいいです。

その間は基本的には現金払いで生活することになります。ただ、どうしても生活や仕事上、クレジットカードの機能が必要だ、という場合にはデビットカードを持つという方法もあります。

クレジットカードの機能が使えるVISAデビットカード

debit

こちらはジャパンネット銀行のVISAデビットカードの例ですが、他にも楽天銀行や三菱UFJ銀行など多くの金融機関がVISAデビットカードを発行しています。

このデビットカードには与信枠がなく、利用するたびに銀行口座から即時に引き落としされます。その代わりに、通常のVISAクレジットカードと同様にお店等でカードとして利用することできます。

デビットカードとクレジットカードの違い

借金をする機能はなく（与信枠がない）、かつクレジットカードとしての機能が使えるということで、特定調停などの債務整理をした過去がある方には重宝するのがこのVISAデビットカードです。

またどうしてもクレジットカードを持ちたい、という場合のもう１つの方法として、家族や身内に家族カードを作って貰う、という手もあります。

家族カードというのは、父親名義や妻（夫）の名義で作っているクレジットカードの子カードとして発行して貰えるカードです。子カードの場合、請求は全て名義人である家族（父親や妻・夫）の口座から引き落とされます。

この場合、名義人に信用力があれば家族カードを発行する妻や子供が特定調停をしていたとしても、カードの発行を受けることができます。