特定調停後は車のローン審査が通らなくなる?

オートローンは多くの場合、自動車販売店と直接契約している信販会社のクレジットを利用するか、銀行系のカーローンを利用することになります。特定調停は、これら車のローンを組むことは難しくなるのでしょうか?

特定調停後は車のローンが組めない?
ねえねえっ、先生ーっ!
特定調停後はやっぱり車のローンも組むのは難しくなるよねーっ?!
そうだね、住宅ローンの項目でも説明したけど、信用情報機関に情報が登録されているあいだはローンの審査が通らないだろうね。
車のローンには、銀行系のカーローンと、信販会社のクレジットがあると思うんだけどっ、どっちも難しいのかなーっ?!
信販会社のクレジットだと銀行系と比べて、比較的、審査は緩いって聞いたんだけどーっ?!
一般的にはそうだろうね。ただ特定調停による異動情報の登録は、信販会社の多くが加盟するCICなどの信用情報機関に5年間以上登録されるから、その期間はやはり難しいかもしれない。

 
特定調停を行うと、その情報が信用情報機関に登録されて、各信販会社や消費者金融、銀行などのあいだで共有されます。これにより、信用情報機関に登録されている期間中は、車のローンや住宅ローンを組むことが難しくなります。

参考記事
特定調停後は住宅ローン審査が通らなくなる?

信販会社と銀行系カーローンの違い

車のローンは大きく分けると銀行系とクレジットの2種類があります。まずはここを整理してみましょう。

信販会社の車ローン

  • 車の販売店から紹介される
  • 手続きの期間が短く審査が簡単
  • 審査にあたって来店する必要なし
  • 返済中は所有権は信販会社のまま
  • 通常、金利や手数料が高い
  • ローン中の売却・買替えが困難
銀行系カーローン

  • ネットなどで調査して探す
  • 手続きが面倒で時間がかかる
  • 審査で来店が必要な場合もあり
  • 所有権は融資を受けた購入者
  • 通常、金利や手数料が低い
  • 優良な返済実績が作れる
信販会社のカーローン

店頭で車を購入すると販売店のディーラーからカーローンを斡旋されることも多いです。これは販売店があらかじめ信販会社やクレジット会社と提携しており、そのクレジットでローンを組むと一部の手数料が販売店にキックバックされる仕組みになっているからです。

信販会社のクレジットは、手続き期間が短く審査も簡単というメリットがある一方で、上記の理由から金利なども高めに設定されがちです。また返済が終わるまでは車の所有権が信販会社のままになってしまうため、ローン中の車の売却や買い替えが面倒です。

銀行系のカードローン

一方で、銀行系のカーローンは手続きがやや面倒で時間もかかりますが、金利も安いというメリットがあります。また、車の販売店と直接関係がない(別経路での融資となる)ため、車の所有権は購入後すぐに購入者本人になります。

信販会社の多くはCICに加盟

さて本題です。一般的に銀行系よりも審査が緩く簡単といわれる信販会社やクレジット会社ですが、債務整理(特定調停)をしているとなると話は少し変わってきます。

信販会社の多くは「信用情報機関」という機構に加盟しています(参考:「信用情報期間って何?」)。

信用情報機関と車ローンの関係

例えばあなたが消費者金融やその他、サラ金などの借金を特定調停で減額したとるすると、その情報は貸金業者から信用情報機関のネットワークを通じて全ての信販会社や金融機関に共有されます。

車のローンを審査する際に、各信販会社やクレジット会社はほぼ必ず、これらの信用情報機関のネットワークに登録された情報を確認します。そのため、債務整理などの事故情報の履歴が付いていると、車ローンの審査に通る可能性がかなり低くなります。

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