過払い金返還請求にかかる期間はどれくらい?

過払い金返還請求には最終的にお金が戻ってくるまでに、どれくらいの期間がかかるのでしょうか? これは訴訟になるかどうかでも大きく変わってきますが、概ね平均すると大体3カ月~半年以上はかかると思っておいたほうがよさそうです。

過払い金返還請求には半年以上かかる?!
ねえねえっ、先生ってばーっ!
過払い金請求にかかる期間なんだけどっ、大体どれくらいの時間がかかるのかなーっ?! 数カ月とかで終わるものなのー?
うーん、そうだねー。
これは最終的に和解できるか、訴訟にもつれこむかでも大きく変わってくるし、どの貸金業者が相手かによっても全然違うところなんだけど、大体、和解で4~8カ月くらいが平均なんじゃないかな。
ふーんっ、ここから更に訴訟になると、もっとかかるってことだよねー!結構かかるもんなんだなー!
貸金業者によって違うっていうのは、どのくらい違うのかなー?!
そうだね、例えばアイフルなどは支払いまでの期間が長いことが有名で和解でも半年以上、訴訟だと8カ月以上はかかる可能性があるね、一方で大手カード会社などだと、和解で満額に近い金額を数カ月で回収できる可能性も十分にある。
  • 過払い金請求は平均3カ月~半年は期間がかかる
  • 訴訟になった場合は半年以上かかる場合もある
  • アイフルなど一部貸金業者は回収までの期間が特に長い

過払い金請求にかかる期間はどのくらいなの?

過払い金請求は既に完済していても後から請求ができるものですが、貸金業者側からすると当然、この過払い金の請求は非常に嫌なものです。 実際に消費者金融の最大手の1社でもあった武富士が、相次ぐ過払い金の請求により資金が底をつき倒産したこともあり、消費者金融の多くはできるだけ過払い金を支払いたくない、と考えています。

なるべく支払いを先延ばししたい消費者金融の思惑

過払い金請求には時効がありますので、貸金業者側からするとなるべく支払いを長期化させて、1件1件の処理に時間をかけたいという思惑があります。特に経営状態が芳しくない貸金業者の場合は、資金繰りの関係上、なるべく支払いを先延ばしにしたいと考えるのもある意味当然です。

イラスト-過払い金払いたくない

一概には言えませんが、傾向としてはやはり過払い金債務が多く、かつ経営状態や資金に不安のある独立系や外資系の貸金業者ほど過払い金案件が長期化しやすい傾向にあります。

“和解”をするか”裁判”をするかで解決スピードがかなり違う

まず前提としてですが、過払い金訴訟を和解で解決するのか、裁判で返還訴訟を提起するのか、で解決までのスピードはかなり違ってきます。和解のケースでは、貸金業者から過払い金元本の7割~9割程度での和解案を提示されることが多く、この和解案で妥協すれば数カ月で過払い金が振り込まれることも多いです。

過払い金の和解と訴訟の違い

一方で訴訟の場合は、やはり手続きにも時間がかかりますし、相手方も争そってきますので長期化しやすい傾向にあります。事案にもよりますが、回収に半年以上かかることも珍しくありません。

さらにアイフルのように、第一審の判決に控訴をしてくるような業者の場合だと、1事案の解決までに1年以上かかるケースすらあります。法律上は全額回収する権利があったとしても、実際には「多少金額を妥協して和解で解決」するか、「時間をかけて訴訟で満額回収するか」の選択を迫られることになります。

和解で過払い金を回収する

  • 数カ月と短期間で解決できる
  • 弁護士報酬が安い(20%)
  • 利息は請求できない
  • 回収率は7割~9割
  • 5割程度を提案される場合も
訴訟で過払い金を回収する

  • 解決までに半年以上かかる
  • 弁護士報酬がやや高い(25%)
  • 利息5%込みで請求できる
  • 原則、満額を回収できる
  • 原則、満額を回収できる
各貸金業者ごとの回収期間の目安

各貸金業者ごとの回収期間の目安は、LEGALMALLさんのこちらの記事に詳しくまとめられていましたので、こちらを参考にするといいと思います。

少しだけ抜粋して紹介すると、以下の期間が目安としてかかるようです。

業者名 和解に応じた場合 訴訟をした場合
アコム 4-5カ月 6-8カ月
プロミス 4-6カ月 6-8カ月
CFJ 3-4カ月 9カ月
アイフル 6-7カ月 1年

 
ご覧のように特にアイフルなどは、過払い金の返還請求にかなり時間がかかります。ただし和解案だと5割程度の金額を提示されることが多いようなので、和解で解決してしまっていいのかどうかも非常に悩ましいところです。

過払い金返還請求の流れとスケジュールは?

以下が過払い金返還請求の流れと全体のスケジュールです。和解に至るまでは前述のようにスムーズにいけば数カ月です。ただし貸金業者によっては、取引履歴の開示請求などにもかなり時間をかけてくる場合もあります。弁護士経由で開示請求をした方がスムーズに進みやすいです。

過払い金の流れとスケジュール

まず最初の取引履歴の開示請求で長い場合2カ月程度がかかります。取引履歴が正確に開示されないことには、まず過払い金の額が算出できません。

最近では、10年以内の記録であれば開示されないことはまずありませんが、それでも対応が遅かったり、弁護士を介さないと一部取引しか開示しないような業者もあります。

過払い金請求の和解交渉について

取引履歴が開示されて、利息引き直し計算により過払い金の額が判明したら、次に書面などで業者宛に過払い金の返還請求をおこなった後に業者との和解交渉に入ります。ここは弁護士事務所に依頼していれば、当然、弁護士がすべてやってくれます。

和解交渉が成立すれば、そのまま過払い金は返還されます。もしこの和解交渉で納得のいく金額で和解できない場合には、次のステップとして過払い金の返還請求訴訟をおこすことを検討にいれます。

過払い金返還訴訟を起こすべきかどうか

訴訟をするかどうかは、前述のようにどのくらいの金額を取り戻したいか、によっても戦略が変わってきます。70%程度取り戻せればいいのか、それとも満額(全額)取り戻したいのか、によって戦略も変わってきます。あくまで満額回収に拘るなら訴訟が必要な場合も多いです。

ただし注意しなければならないのは、過払い金返還訴訟をすると多くの場合、弁護士費用(手数料)も高くなる、ということです。そこも踏まえてシミュレーションしないと、例えば和解で90%回収した場合よりも最終的に手取りが少なくなる、という可能性もあります。





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