セディナの過払い金請求の期限と回収率の目安
セディナは、三井住友フィナンシャルグループの運営するカード信販会社です。2009年にOMCカードや株式会社クオーク、セントラルファイナンスなどと合併して発足しているため、過去にOMCカードなどで過払いが発生している場合には現セディナへの請求になります。
セディナ(旧OMCカード、CF・クオーク)に過払い金が発生している可能性があるのは、いつ頃に借金をした方なのかなー?!
セディナの前身となるOMCカードとセントラルファイナンスは、それぞれ元々上場するほどの有名な信販会社でした。特にOMCカードは2008年までは発行枚数で業界2位のカード会社であり、またセントラルファイナンスも日本の6強の1つの信販会社です。
OMCカードやCFで過払い金が発生している?!
OMCカードのキャッシングは、業界のなかでも比較的、金利の引き下げ(改定)が遅かったことで有名です。以下、当時の各信販会社のクレジットカードのキャッシング金利改定時期です。
カード事業者 | キャッシング金利改定 |
---|---|
トヨタファイナンス | 2006年5月~ |
DCカード | 2006年8月~ |
ライフカード | 2006年11月~ |
三井住友カード | 2007年1月16日~ |
UFJニコスカード | 2007年2月~ |
イオンカード | 2007年3月11日~ |
丸井カード | 2007年3月16日~ |
オリコカード | 2007年4月1日~ |
ゼロファースト | 2007年4月16日~ |
JCBカード | 2007年6月16日~ |
OMCカード | 2007年9月2日~ |
こうやってカード事業者を一覧で比較してみると、OMCカードは業界でもほとんど最後に金利を改定したカード事業者だったことがわかります。そのため、2007年9月までに取引をしたことがある方であれば、過払い金が発生している可能性があり、最大で2017年8月までであれば時効前に請求が可能です。
当時のOMCカードのキャッシング金利は28.8%でしたが、上記の2007年9月に18%まで引き下げられました。つまりもし当時、OMCカードでキャッシングをしていた方であれば、利息制限法の上限金利20%に対して8%以上の過払いが発生している可能性があります。
セディナの過払い金請求への対応や回収率の目安は?
セディナの過払い金請求への対応は、他の金融事業者と同様ごく一般的なものです。普通に過払い金の請求をした場合で、7~9割での和解案を提示され、全額を回収する場合には訴訟が必要になる場合が多いです。
セディナの過払い金請求の1つの特徴として良く言われるのは、取引履歴の開示請求に時間がかかる、というものです。特に古い取引履歴を開示請求する場合には、「マイクロフィルムからの復元が必要なため時間がかかる」と言われるケースがあるようです。
過去の取引履歴や顧客情報が含まれるシステム帳票で、シート状のフィルムに肉眼では見えないほどの微細な文字でデータを記録した資料のこと。解読・閲覧には専用の機器が必要になります。過去にセディナはマイクロフィルムの紛失も話題になっています。
取引履歴については、「もう記録が残っていない」と言われた場合でも、マイクロフィルムからデータを拾えば記録が見つかる可能性があるため、粘り強く開示請求を続けることが必要です。また、何度も請求することで取引期間が短くなる可能性もあります。
取引履歴の開示請求 | 目安の期間 |
---|---|
セディナ | 2カ月~4カ月 |
また取引履歴の開示請求には時間がかかるものの、基本的には高い回収率での和解が可能で、また訴訟をすれば過払い元本の満額回収も可能です。また過払い金につく利息については、訴訟の場合は最終取引日にかかる利息5%までは認められる可能性が高いようです。
セディナのクレジットカードを現在でもショッピング用として使われている方もいるかもしれませんが、クレジットカードのショッピング機能で残債務が残っている場合には要注意です。
クレジットカードには、キャッシング(現金借入)とショッピング(立替決済)の2つの機能があります。過払い金を請求してショッピングの残債と相殺しても、まだショッピングの債務が残ってしまう場合、扱いが「任意整理」になってしまうため事故情報が残ります。
例えば、クレジットカードのショッピングリボなどで現在20万円の借金があり、かつ旧OMCカード(CF・クローク)で15万円の過払い金が発生している場合、過払い金請求をしてもショッピングリボの債務が5万円残ってしまいます。
この場合は、「過払い金請求」ではなく、「借金の圧縮」(20万円の借金を5万円に減額する手続き)になりますので、「任意整理」という扱いになります。任意整理の場合は、信用情報機関に事故情報が残ってしまい、いわゆるブラックリスト状態になってしまいます。
もし過払い金が発生していなくても、任意整理で月々の借金の返済額を減らすことは可能です。過払い金がないか知りたい方、任意整理で借金がいくら減るか知りたい方は、「アヴァンス法務事務所」に無料で初回相談してみましょう。銀行カードなど金利が18%以下の方でも、任意整理なら相談できます。