クレジットカードのキャッシング枠は過払い金請求ができる?
かつての貸金業法改正前には、クレジットカード事業者にも利息制限法の上限を超える金利でのキャッシングを提供している会社もありました。過去にクレジットカードを利用していた方で、過払い金が実際に発生している可能性というのはどのくらいあるのでしょうか?
2000年前半から後半にかけて、クレジットカードを利用していたことがあるんだけど、その場合は過払い金が発生している可能性があるのかなー?!
クレジットカードの機能には、ショッピング(買い物)と、キャッシング(借入)の2つの機能がありますが、過払い金返還請求の対象となるのはこのうちキャッシングだけです。ショッピングは性質的には、立替払いで借金ではありませんので利息制限法の対象とはなりません。
クレジットカードのキャッシングは過払い金の対象となる?!
そもそもクレジットカードにあまり馴染みのない方であれば、ピンと来ないかもしれませんが、クレジットカードは買い物をするためだけのものではありません。申し込みの段階でキャッシング枠が設定されていれば、上限金額の範囲で借入を行うこともできます。
一般的なクレジットカードでキャッシング枠が設定されている場合、そのカードを使えば、コンビニや銀行のATMで(決められた上限金額の範囲で)現金を引き出すことが可能です。預金していないカードから現金が引き出せるので非常に便利ですが、使い方を間違えると借金が嵩んでしまう可能性があります
利用方法は簡単で、ATMのメニュー画面などから「クレジットカード」または「引き出し」を選択して、カードを挿入して暗証番号を入力するだけです。キャッシング1回払いであれば翌月10日に口座から借り入れた金額分が引き落とされます。
このクレジットカードのキャッシング、ATMで簡単に引き出せることから銀行カードなどと同じ感覚で使ってしまいがちですが、これは列記とした借金です。つまり消費者金融の店舗にいって借入をするのと何ら変わらず、その借入金には利息がつくことになります。
※画像引用:JCBカード 銀行のATMの操作方法
翌月の一括払いなら利息に苦しむこともありませんが、「キャッシングリボ」などでリボ払いを選択していると、雪だるま式に利息負担が増えていくことも考えられます。
実際にクレジットカードのキャッシング枠で、利息制限法を超過する利息を過去に設定していた事業者には、どのようなカード会社があるのでしょうか? 一般的によく名前が挙がるのは以下のような事業者です。
三菱UFJニコス、クレディセゾン(セゾンカード)、イオンカード、セディナ、OMCカード、クオーク、アプラス、オリエントコーポレーション(オリコ)、ライフカード、エポスカード、丸井カード、JCBカードなど
これらの会社で2007年以前からクレジットカードのキャッシングを利用している方は、過払い金が発生している可能性があるといえます。逆に、いずれのカード事業者も2007年から段階的に施行されている改正貸金業法を受けて金利の改定を行っているので、2008年以降に利用している方は過払い金が発生している可能性は低いでしょう。
以下、上記のいくつか代表的なカードについて、当時の金利でわかるものを記載します。
カード会社 | 改定前の実質年率 | 備考 |
---|---|---|
マイベストカード/三菱UFJニコス | 6.50%~27.60% | 借入の時期によって金利が異なる |
セゾンカード | 24%~27% | 2007年6月に金利引き下げ |
イオンカードクレジット | 18%~25.6% | 2007年3月に金利引き下げ |
Oricoキャッシング | 7.8%~27.6% | 2007年3月に金利引き下げ |
ライフカード キャッシング | 18.25%~27.74% | 2006年11月に金利引き下げ |
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