借金を返せないまま、督促を無視しているとどうなる?
消費者金融などの借金が返せなくなってくると、現実から目を背けたくなり、だんだん催促の電話にも出なくなったり、郵便物などでの催促や督促の連絡も無視するようになってしまう方も少なくありません。しかし貸金業者側からの連絡を、一方的に無視し続けていると非常に面倒なことになってくる可能性が高いです。返済不能に陥って、給与の差押えなどの事態に陥る前に早めに弁護士などに相談して解決を図るべきです。
借金を返せないまま、ずっと放置していたり、催促の連絡を無視していると、どうなるのかなーっ?!
借金の督促を無視しているとどうなる?
消費者金融からの借金返済へのアクションは、以下のような手順・ステップで進められていきます。もちろん、できるだけ早い段階で解決すればするほど傷は浅くすみます。
現実から目をそらしたくなる気持ちはわかりますが、一人で抱えきれなくなったら、できるだけ早く専門家(弁護士や司法書士)に相談するのが大事です。
- まず催促の電話が自宅や携帯電話に掛かってくる
- 無視していると、職場などその他連絡先に電話がいくケースもある
- さらに無視していると、本社から自宅に郵送で督促状がくる
- 自宅への訪問で催促が来る場合もある
- 警告の督促状を無視していると、裁判所から支払い督促がくる
- 裁判所からの通知を無視していると強制執行がおこなわれる
本格的にマズいターニングポイントとなるのは、「自宅へ郵送で督促状がくる」辺りです。大抵、内容証明郵便などで送られてくる督促状(警告)では、「○月○日までに連絡がとれない場合には、法的手続きによる解決を検討させていただきます」などと記載されています。
これを無視していると、裁判所から「支払い督促」が届き、強制執行へと繋がっていくことになります。
消費者金融は、債務者に返済の意志がない、と判断すると「強制執行」の手続きに踏み切ることを検討します。強制執行が成立すると、預金・現金、家具や家財の一部差押えや、給料の一部差押えが可能になり、そこから貸付金の回収ができるようになります。
消費者金融が実際に強制執行の手続きを実現するためには、「支払督促」「少額訴訟」「通常訴訟」の3つの方法がありますが、ほとんどの場合で消費者金融は一番簡易的な手続きで済む「支払い督促」を選択します。 この支払い督促の申立てが裁判所に受理されると、裁判所から債務者に支払督促が発布され、それに2週間以内に異議申立てをしなければ、「仮執行宣言付き支払督促」が発布されてしまいます。
できれば返済不能に陥ってしまっている場合であれば、連絡を無視していても一向に状況は好転しませんので、弁護士や司法書士に少しでも早く相談して債務整理を検討するべきです。任意整理や個人再生であれば、大幅に借金を減額できる可能性もあります。
給料の差押えなどまで発展してしまうとかなり面倒なことになりますし、消費者金融側の姿勢もかなり強硬になってきてしまいます。早いうちに穏便に解決できたほうがいいのは間違いありません。
最近では、法律もかなり厳しくなったためあまりないかと思いますが、消費者金融の取り立てや催促について、法律的に違反している点があれば、ガイドライン違反として抗議できる可能性もあります。
例えば、以下のような催促や要求は法律違反(貸金業法21条違反「取立て行為の規制」)として規定されています。
- 朝9時から夜8時までしか取り立ての連絡(電話や訪問)をしてはいけない
- 1日に3回以上、電話にて催促を行ってはいけない
- 3名以上の人数で催促の目的で自宅などを訪問してはいけない
- 職場に催促のために訪問してはいけない
- (電話や訪問で)大声を出したり、暴力的な言葉を使ってはいけない