信用情報機関に自分の信用情報を開示請求する方法

信用情報機関には、CIC、JICC、全銀協の3つがあります。クレジットカードや消費者金融のキャッシング、携帯などの分割購入についてはCICを開示請求すればわかりますし、銀行カードローンやその他、銀行からの借入状況は全銀協を開示すればわかります。あるいは事故情報や、成約残し()がないかの確認であれば、念のために、3つ全ての信用情報を開示するのが一般的です。

信用情報を自分で開示請求してみよう
ねえねえ、先生ー!
信用情報って自分でも開示請求ができるんだよねー? そろそろ任意整理をしてから5年くらい経つから、またクレジットカードを作ろうかなと思って、とりあえず信用情報だけでも確認したいんだけど。
もちろん出来るよ。一番簡単なのはCICの信用情報チェックだね。個人的にはCICの信用情報が一番見やすいし、唯一、ネット上でPDFファイルでの開示請求ができる。クレジットカード決済なら早くて10分程度で開示までいけるよ。他の2つは郵送開示しかないからね。
そうなんだ・・・!
でも銀行系列のローン(銀行カードローン等)は貸金業者じゃないからCICには出ないし、審査前にちゃんとチェックしておきたいなら、他のJICCや全銀協もぜんぶ開示請求しておいた方がいいよね。
そうだね、任意整理みたいにJICCにしか残らない事故情報もある( 参考記事 )し、はじめてチェックする人とか、すべての借金の額を把握したい人とか、重要な審査前の人とかは念のために3つとも開示した方がいいね。手数料はせいぜい1つ1000円だし。
  • クレジットカードや消費者金融等の借入残高や返済状況の開示ならCICが定番
  • 銀行カードローンや銀行からの借入の確認は、全銀協の信用情報開示が必要
  • CICはネット上だけで開示請求が完結する(PDF)ので、最短10分で開示可能
  • ただしCICのWEB開示は一部の発行会社のクレジットカードでは利用できない
  • その他の信用情報の開示請求は、原則すべて郵送による開示方法しかない

CICの信用情報を自分で開示請求の方法

CICの信用情報開示の一番のポイントは、WEB上だけで開示請求が完結するところです。

これが出来るのは(2016年現在)信用情報機関のなかではCICだけです。そのため、信用情報をよくチェックする方のなかでも、「重要な場面では一応、3つの信用情報すべてを開示請求するけど、簡単な確認や定期的なチェックだけであればCICだけ確認する」という方も非常に多いです。

CICの信用情報はWEB開示ができるので簡単

まずはこのCICのネット開示の方法から解説します。

CICの信用情報をネット上だけで開示請求する

基本的には、公式ページに丁寧に方法が載っています。それが一番わかりやすいので、細かいところは実際にCICの方法手順のページを閲覧していただければと思います。(下記はパソコン開示のページですが、スマホでも同様です)

外部リンク
インターネット開示(パソコン開示)の方法|指定信用情報機関のCIC

 
注意点としては、CICの公式ページで指定されている発行会社のクレジットカードを保有していなければ、このインターネット開示による方法は利用できない、という点です。

CICのネット開示では、本人確認と手数料(1000円)の決済を、まとめてそのクレジットカードによって行います。指定された発行会社以外のカードの場合は、手数料の決済ができないようです。

kaizi_creditcard
引用:指定信用情報機関CIC「ご利用可能なクレジットカード一覧

MasterやVISAといった指定ブランドの話ではなく、指定の発行会社でないとダメです。具体的には、以下の発行会社のクレジットカードをお持ちの方のみ利用できます。

利用可能なカード発行会社

イオン銀行、エポスカード、オリエントコーポレーション、クレディセゾン、三井住友トラストクラブ株式会社(ダイナースクラブカード)、株式会社ジェーシービー、ジャックス、セディナ、トヨタファイナンス、三井住友カード、三菱UFJニコス、UCカード、ライフカード(2016年6月現在)

 
例えば、楽天カードしか保有していない方の場合、残念ながら「インターネット開示請求」は利用できません。そういった方は、少し面倒ですが後に説明する 郵送開示 の方法により請求してください。

CICのネット開示の手順(流れ)と注意点

具体的な流れは公式ページを確認いただければわかりますが、以下のようになっています。

クレジットカードで手数料決済と本人確認までやってしまうので、いちいち、本人確認書類(免許証のコピー等)を準備したり、郵便局で定額小為替(手数料)を買ったり、といった面倒が必要ないのがいいですね。

ネット開示の流れ

  • (クレジットカード契約に利用した)電話番号から電話をかける
  • 音声ガイダンスが流れて「受付番号」を伝えられるのでメモする
  • 入力画面に進み、先ほどの受付番号とクレジットカード番号、裏面コード等を入力
  • 最後の画面で、PDFの閲覧パスワードが表示されるのでしっかりメモ
  • 「確定」を押すとそのままPDFファイル(パス付き)がダウンロードされる

CIC信用情報開示の流れ

注意点としては、まず「受付時間」が決まっています。休日でも年始年末でも構いませんが、時間は午前8:00分~午後21:45分までです。それ以外の時間では利用できません。

もう1つは、電話番号です。手数料の決済に利用するクレジットカードで登録されている電話番号から掛けないと、信用情報が開示されません。クレジットカード会社に登録されている電話番号(つまりCICの信用情報に登録されている電話番号)でないと、本人確認ができないからですね。

あとこれは問題ないと思いますが、PDFファイルが開ける環境でなければCICの信用情報のインターネット開示はできません。「紙で受け取りたい」という方は、郵送開示をしてください。印刷すれば内容は同じですが。

CICの信用情報を郵送開示で開示請求する

もちろん、他2つの信用情報機関と同じく郵送によって信用情報を開示請求することもできます。

この場合はオーソドックスですが、(1)信用情報開示申込書、(2)本人確認書類(免許証コピー等)、(3)手数料(定額小為替1000円分)をまとめて新宿のCIC本社宛に郵送すれば、後日、自宅に信用情報が郵送で届きます。

必要書類3点を信用情報機関に送る

定額小為替証書コレの話を郵便局にいって買わないといけないのだけ少し面倒くさいですね。詳しい流れは、こちらも公式ページを確認してみてください。

外部リンク
郵送で開示の方法|信用情報機関のCIC

 
(1)開示請求申込書は、こちらの PDFファイル を印刷して記入してもいいですし、公式ページで必要事項をポチポチ入力すれば、そのまま印刷して作成することもできます。

(2)本人確認書類は少し厳格で、氏名・生年月日・住所・有効期限等がわかるものが2点必要です。大体の方は運転免許証と保険証のコピーになるでしょう。またそのうち最低1点は、申込書に記載した住所と一致している必要があります。

CICの郵送開示の本人確認書類一覧(※クリックタップで開閉)

これでCICの信用情報の開示請求の方法の説明は終わりです。

窓口開示について

なお、窓口開示というのもありますが、ここでの説明は最低限に留めます。簡単にいうと、「最寄りの支店にいけばその場で信用情報書類を交付してくれますよ」という話ですが、最大手のCICでさえ、各地域圏に1つずつ、全国に合計7つしか支店がありませんので、よほど距離が近い方以外はあまり窓口開示はしないでしょう。CICの全国窓口一覧

本店は新宿西口徒歩10分の新宿ファーストウェストにありますので、新宿によくアクセスのある方は窓口開示でもいいかもしれません。





JICCの信用情報を郵送開示で開示請求する

JICCの場合は、開示方法は郵送しかありません。申込み自体は、現在はアプリからも申請ができますが、開示そのものは書面で郵送で送られてきます。WEB上でPDFファイル等で開示することはできません。

郵送によるJICCの信用情報開示手続き

基本的にはCICと同じです。(1)信用情報開示申込書に必要事項を記入し、(2)本人確認書類として運転免許証コピー等を添付し、(3)定額小為替証書(1000円分)等を手数料分として用意して、この3点をセットで大阪市の日本信用情報機構宛に送ります。

JICC開示で送付が必要な書類

JICCの郵送開示では、決済はクレジットカードでも可能です。その場合は、「クレジットカードでの開示等手数料お支払い票」書式はこちらを送付します。

こちらから送付が必要なもの

  • 信用情報開示申込書
  • 本人確認書類(運転免許証や保険証のコピー等)
  • 定額小為替証書、またはクレジットカードでのお支払い票(手数料1000円)

 
詳しい申込書の記入方法や、本人確認書類として利用できる添付書面などの詳細は、例によって公式ページで確認してください。開示申込書は以下のページの申込ボタンから、氏名、生年月日、現住所等を記入すると作成できます。

外部リンク
情報開示手続き等のご案内-日本信用情報機構

 
なお、書面で開示申込みをするのが面倒くさいという場合に、JICCでは申し込み自体はアプリ経由でスマホでもできます。iPhone、Androidともにアプリをインストールできます。(⇒ スマホアプリでの開示申込み

アプリ経由の場合は、決済方法は「クレジットカード決済」「コンビニ支払い」「金融機関のATM」「ネットバンキング支払い」から選択できます。また本人確認書類の送付は、スマホで写真を撮って送るだけなので多少簡単です。

スマホアプリ申し込みなら書類を送る必要なし

ただし前述のように、開示結果が郵送で届くことには変わりありません。

窓口開示について

JICCは、大阪と東京に2つ窓口があります。東京はJR神田駅(東京メトロ)から徒歩7分、大阪は難波駅から徒歩10分以内のところです。

JICCの場合はCICのようにインターネット上での即日開示の方法がありませんので、「郵送での開示は待てない!」という方で、これらの場所に比較的近い方であれば、窓口開示という方法も検討できます。受付時間は平日の16時までなので注意してください。⇒ 窓口開示手続き

全銀協の信用情報を自分で開示請求する方法

全銀協の信用情報開示は、申し込み方法も開示方法も郵送しかありません。また上の2つの信用情報機関とは違い、2011年以降は来店による窓口開示もありません。

開示書面は、原則として本人限定受取郵便という方法で郵送されます。

これは郵便局がやっているサービスですが、配達員の方が受け渡しの際に身分証明書を確認した上で渡す、という少し厳格な郵送方法です。受け取りの際には、公的な身分証明書(運転免許証、パスポート、健康保険証など)が必要になります。(⇒ 日本郵便「本人限定受取」

全銀協の本人限定受取郵便(特例型)では、受取には運転免許証、健康保険証、パスポートなどの公的な身分証明書が必要。

ただし申込書で「簡易書留」を希望すれば、フツ-の簡易書留で送ってくれます。家族など本人以外に受け取って貰う可能性がある場合は、開示申込書で「簡易郵便」にチェックを入れるのを忘れないようにしましょう。

郵送で全銀協の信用情報を本人開示する方法

基本的な流れとしては、本人開示する場合は、(1)登録情報開示申込書に記入して、(2)本人確認書類のコピーを2種類添付して、(3)手数料として1000円分の定額小為替証書を用意して、3点を全国銀行協会に郵送します。

こちらから送付が必要なもの

  • 登録情報開示申込書
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートのコピー等、2点必要)
  • 定額小為替証書(手数料1000円)

 
大体のところは他の信用情報機関と同じですね。詳しくはやはり公式ページを確認してください。(その他はこちら:開示申込書 / 定額小為替証書

外部リンク
本人開示手続きについて-一般社団法人全国銀行協会

 
全銀協の場合は、手数料の支払いは「定額小為替証書」だけとなっているので、郵便局やゆうちょ銀行で1000円分を購入してください。また、本人確認書類の2点のうち最低1点は、現住所が記載されていないとダメです。この辺りはCICと同じです。

郵送により申し込みをしてから、およそ1週間以内には自宅に開示情報が届きます。





その他のよくある質問など
CIC、JICC、全銀協の間で交流されている情報(CRINやFINEなどの対象情報)を開示することはできるの?
できません。CRIN(3つの信用情報機関でのブラック情報等の共有)や、FINE(CICとJICC間の貸付金額や残額等の交流)で、どの情報が具体的に交流対象となっているかは、開示の方法がありませんのでわかりません。ただしどの信用情報にも載っていない情報が交流されることはありえないので、心配であれば3つとも信用情報を開示するしかありません。
兄弟や親、夫婦など本人以外の信用情報を開示することはできるの?
当然できません。たとえ弁護士であっても、本人からの委任がなければ信用情報の開示はできませんし、まして兄弟や親、夫婦が代わりに勝手に他人の信用情報を開示することは不可能です。ただし親が既に死亡している場合、相続にあたって「借金がないか心配だから親の信用情報を開示する」ということは可能です。(※記事準備中)
CICを開示すれば、JICCを開示する必要はないの?
基本的にはそうです。JICCに加盟している貸金業者のほとんどはCICにも登録していますので、CICと全銀協を開示すれば、信用情報の中身はほぼわかります。ただし一部にはJICCでのみ事故として扱われる情報もあります(任意整理の弁護士介入通知等)し、JICCにだけ成約残し()がある可能性もありますので、念のために3つとも開示する人も多いです。
銀行カードローンの借入状況はCIC開示だけでは出ないの?
保証会社が付いている場合、保証契約にもとづいて保証会社がCICに登録することはあります。例えば、バンクイックでお金を借りる場合には、アコムの名前でCICにも契約や極度額が登録されます。ただし(債務不履行をおこさない限り)現在の返済状況や現在の残高などはCICには上がらないので、現在の借入状況などは全銀協を開示しないとわかりません。

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