借金で絶対に署名してはいけない白紙委任状とは?

悪質な貸金業者だと取り立ての際に「白紙委任状」というものを交付してサイン(署名)を求めることがあります。この白紙委任状とは、契約書の一部分を空欄(白紙)のまま署名することで、後から相手方にその空欄を自由に記載することを委ねる契約書のことです。

聞いただけでもイメージが湧くかと思いますが、相手方の裁量でどんな公正証書でも作れてしまうので、非常に危険な委任状です。一般常識であれば白紙委任状にサインすることはなさそうに思いますが、実際には借金の遅延や滞納といった負い目もあり追い詰められた状態で、他の用紙などとあわせて紛れこまされてしまうと、うっかり署名してしまう可能性があります。

貸金業者の白紙委任状は違法なの?
ねえねえ、先生ーっ!どうしよーっ!
貸金業者の借金を滞納していたら、白紙委任状の用紙に署名するように言われたよーっ、これって署名しても大丈夫なのかなーっ?!
大丈夫じゃないよ、非常に危険なことだね。 まず貸金業法20条では白紙委任状を含めて、公正証書の作成を代理人に委任する内容の書面を交付することは禁止されているんだ。つまり、もし白紙委任状に署名を求める貸金業者がいたら、それは貸金業法の違反になるね
そうなんだー・・・、ちなみにもし白紙委任状に署名してしまったら、それはどういう用途で使われちゃうのかなーっ?!
例えばもし「強制執行認諾約款付き公正証書」を作られてしまったら、支払いを滞納した場合に直ちに強制執行を受けることを了承したことになってしまうんだ。つまり改めて訴訟などを減ることなく、家財や給料などを差押えられる可能性があるね。
白紙委任状とは
白紙委任状とは、契約書の一部を白紙空欄のまま署名して提出することで、その契約書の空欄の補完を相手方に委ねる書面のことです。貸金契約では公正証書があれば、裁判手続きなしで直ちに強制執行できるため、こういった白紙委任状への署名は大変危険です。

 

貸金業法20条では白紙委任状の公布は禁止されている

貸金業法20条(法令データ提供システム)では、公正な証書発行のために以下のような文言で白紙委任状の発行を禁止しています。

(特定公正証書に係る制限)
貸金業を営む者は、貸付けの契約について、債務者等から、当該債務者等が特定公正証書(債務者等が貸付けの契約に基づく債務の不履行の場合に直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載された公正証書をいう。以下この条において同じ。)の作成を公証人に嘱託することを代理人に委任することを証する書面を取得してはならない。

 
法律用語特有の言い回しでやや意図が掴みづらいかもしれないですが、「返済が滞った場合に、直ちに強制執行が可能な旨を記述した契約書」を貸金業者側が作成できるような証書(つまり白紙委任状のことです)を取得することを禁止している、ということです。

なので万が一、白紙委任状に署名を求められた場合にはもちろんサインする必要はありません。警察に相談するか、告訴することも可能になりますが、いずれにしてもまずは弁護士に相談するのが賢明だと思います。

貸金業法に基づく金銭消費貸借契約においては、少なくとも白紙委任状の取得は違法だ、ということを覚えておきましょう! もし白紙委任状への署名を求められたら弁護士に相談してくださいね。

 

既に白紙委任状に署名してしまった場合は?

既に白紙委任状に署名してしまっている場合は少し厄介です。後から公正証書の無効を訴えることは難しいからです。この場合は、少しでも早く内容証明郵便等で「委任状の取り消し」を通知することが必要です。
こちらも素人が個人で行うことはいろいろ危険がありますので弁護士に相談するのが良いのではないかと思います。

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