借金をろうきん(労働金庫)で借り換えて任意整理する方法

大手企業に勤務されている方などであれば労働組合に加入することで、ろうきんから借金ができるケースも多いのではないかと思います。この記事では、ろうきんで消費者金融などの借金を借り換えたり、任意整理で一括返済する方法を解説します。

ろうきんで借り換えて任意整理って?!
ねえねえ、先生ー!
借金を任意整理するときに、ろうきんで借り換えて一括返済する方法があるっていう噂を聞いたんだけど、本当なのー?!
たしかに全員ができるわけではないけれど、既存の消費者金融やカード会社などの借金を、任意整理をして圧縮した後にろうきんで借りた資金で一括返済する、という方法があるね。
ふーん、なるほどー。
消費者金融の借金を、ろうきんで借り換えて任意整理をすると、一体どんなメリットがあるのー?!
メリットは、任意整理の際に一括返済を提案することで借金を減額できる可能性がある、ということだね。借金を一括返済を条件にギリギリまで減額して、金利の低い労金で返済することで返済負担を軽減できるんだ。

 
勤務先などで労働組合に所属している方であれば、団体会員として労金でかなり有利な条件(低金利長期ローン)で融資を受けることができます。このろきんの好条件を利用して、高金利な消費者金融やカード会社の借金を借り換えで一括返済する方法があります。

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そもそも低金利で借金ができる労金って何なの?!

ろうきんとは労働金庫の略称(労金)で、労働組合や生活協同組合などが会員となる非営利の金融機関からの借入金のことです。消費者金融やカード会社、銀行とは異なり、非営利組織であるが故にかなり有利な条件での融資を受けることが可能です。

ろうきん
ろうきん(労金)は、全国労働金庫協会に加盟する13の労働金庫のことを指します。会員のための非営利組織であるため、職場などの労働組合を経由して融資を申し込めば、かなりの低金利でかつ長期返済でのローンを組むことが可能です。

 

全国13箇所のろうきんについて

ろうきんは、全国に北海道ろうきん、東北ろうきん、新潟ろうきん、中央ろうきん、長野ろうきん、静岡ろうきん、東海ろうきん、近畿ろうきん、四国ろうきん、九州ろうきん、中国ろうきん、北陸ろうきん、沖縄ろうきんの13団体があります。

それぞれの管轄の都道府県にお住まいの方やご勤務の方は、誰でもこの労働金庫を利用することができますが、労働組合員(会員組合員)や生協組合員であれば特に有利な条件で融資を受けることができるのがポイントです。

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出典:全国労働金庫協会(http://all.rokin.or.jp/info/index.html

 
各ろうきんごとに扱う金融商品やサービスは異なりますし、どのような立場(一般会員、生協会員、労働組合員など)で融資を申し込むかによっても全く融資条件は変わってきますので、不明な場合はご自身が所属する労働組合に確認してみてください。

 

近畿ろうきんのフレックスローン融資金利の例

以下は例として、近畿ろうきんのフレックスローンの金利を表にしています。こちらの例では、金利については同じですが、保証料や融資限度額で一般会員と会員組合員とで大きく差がついているのがわかります。

会員 融資限度額 金利 保証料
一般勤労者 300万円 3.0% 1.2%~3.0%
生協組合員 300万円 3.0% 1.2%~3.0%
会員組合員 500万円 3.0% 0.7%~1.5%

(※2015年2月1日現在)

 
「会員組合員」とは、各ろうきんに出資している労働組合に加盟していることが必要になります。ここではフレックスローンを例にあげましたが、他にもろうきんには、フリーローンやカードローンなどのさまざまな金融商品があります。

なかでも任意整理をするときに注目してほしいのが、債務整理や多重債務者向けの融資制度です。

ろうきんでは多重債務者向けの融資制度がある?!

例えば中国ろうきんでは、「負債整理資金融資制度」という融資が用意されています。

対象条件として、(1)労働組合会員であること(2)賃金控除などが実施できること、といった条件はありますが、任意整理などの債務整理を目的とした資金を無担保で上限500万円まで借入が可能です。

負債整理資金融資制度
労働組合会員であることが前提となりますが、任意整理や自己破産などの債務整理を目的とした資金を無担保で500万円、有担保で上限5000万円まで借入が可能です。さらに、ろうきんの借金を整理せずに3年以上キチンと返済を続けていれば、追加融資を受けることも可能です。

 
一般的には、任意整理をすると個信にブラックリスト登録されるため、どの消費者金融もお金を貸してくれなくなります。ところが、ろうきんのこの借金は、他の借金を任意整理することを前提にお金を貸してくれる、という何とも特殊な融資サービスです。

この中国ろうきんの負債整理資金融資制度を受けるためには、以下の条件が必要になります。

  • 労働組合員に加入していること
  • 可能な限り、債務圧縮を図ること
  • 弁護士等による任意整理の場合、事前に労金へ相談すること
  • 資金用途は、債務整理資金、弁護士等諸費用に限ること

 
この中国ろうきんの負債整理資金融資制度は、有担保の場合は年利3.475%(2015年現在)という驚きの低金利で借入が可能です。消費者金融などの借金は、15%~20%近くの高金利で貸付られていることが多いので、任意整理と同時にろうきんで借りた借金で一括返済してしまえば、後々の金利負担がかなり軽減できます。

 

ろうきんからの借入して任意整理で一括返済

消費者金融やカード会社などの高金利な借金が返せないほどに膨らんでしまった場合、任意整理を検討するのがおすすめです。任意整理であれば、過去に払い過ぎた利息分や、将来に渡っての利息をカットできるだけでなく、一括返済を条件に元本そのものの減額交渉も可能です。(「参考記事」)

この説明だけではイメージが掴みづらいと思うので、以下のエピソード例をご覧ください。

ろうきんの資金で任意整理して一括返済した例

トラ夫さんは、消費者金融のA社、B社、C社、D社、E社からそれぞれ60万円ずつ300万円の借金がありました。いずれも年利15%を超える高金利な借金で、トラ夫さんの毎月の返済には利息負担が重くのしかかり、返済しても返済しても借金元本が減らない苦しい状態に陥っていました。

いよいよ借金返済に行き詰まり、任意整理を弁護士に相談することになりました。その時に知人から聞いて、ろうきんの存在を知りました。ろうきんの金利は3%と非常に低金利なので、ろうきんで借金を借り換えて、高金利な消費者金融は任意整理で完済してしまおうと考えたのです。

消費者金融からの300万円の借金を、任意整理で一括返済することを条件に交渉し、20%減額した80%の金額、合計240万円で和解し、60万円の減額に成功しました。トラ夫さんは、残債をろうきんから借り入れたお金で一括返済し、弁護士費用も支払いました。あとは年利3%という低金利でろうきんの借金を返済していけば大丈夫です。

 

このように、消費者金融の借金を任意整理して、ろうきんから借りたお金で一括返済することで、借金の元本を減額できるだけでなく金利も大幅に下げることが可能なケースがあります。

もちろん、任意整理は相手の合意があってはじめて成立する手続きなので必ず減額できるわけではありませんが、試してみる価値は十分にある手続きではないかと思います。

 

ろうきんが多重債務者にお金を低金利で貸せる理由

ここまで聞いて、なぜ任意整理をせざるを得ないまでに追い込まれた多重債務者に、ろうきんは多額の資金を低金利で貸し付けることができるのか、不思議に思われた方も多いのではないかと思います。

理由としては以下のようなものがあります。

  • 非営利の金融機関で利益を出す必要がない
  • 無担保融資は労働者信用基金協会が保証する
  • 有担保融資は、退職金を担保にできる

 
何と言っても非営利組織であることは大きいです。赤字さえ出さなければ問題ないわけですから、株式会社である銀行や大手消費者金融などと比較すれば、遥かに低い金利で貸付が可能になります。

またろうきんの利用者は労働組合に加入できるような企業や公務員ですから、それなりに退職金を見込むこともできます。退職金を担保に出来るからこそ、一般的にはリスクの高い資金を低金利で貸付ることが可能なのです。

 

近畿ろうきんの生活応援トゥモローも任意整理に利用可

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先ほどは中国ろうきんの負債整理資金融資をご紹介しましたが、他にも例えば近畿ろうきんの「生活応援トゥモロー」のクリアプランでも負債整理が可能です。

こちらは無担保融資なので金利は6.2%~7.0%とやや高金利ですが、消費者金融やキャッシング金利と比較するとやはり低いです。融資対象は、労働組合の会員組合員のみとなっています。

 

項目 内容 項目 内容
融資限度額 500万円以内 返済期間 10年以内
利用目的 負債整理資金として利用 融資金利 固定金利
融資対象 所属の労働組合会員 担保 無担保融資

 

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