任意整理は高齢の年金受給者でも可能なの?!

高齢者の方で年金を受給している方でも任意整理をおこなうことは可能です。任意整理の手続きをするのに、特に必要な制限や資格はないからです。しかし、本当に任意整理が年金受給者にとってベストな選択なのかどうか、は一概には言えないので注意が必要です。

年金受給者の借金による破産がいま社会問題に?!

近年になって老後破産など、高齢者の借金問題や生活苦が社会問題としてメディアなどで取り上げられるケースも増えました。本日も行列のできる法律相談所という民放の番組で、「老後破産」というキーワードが取り上げられていました。

老後破産とは
老後破産とは、法律上の自己破産の状態のことを指すわけではなく、家賃や住宅ローンの支払いなどに追われながら、ギリギリの生活費で何とか生活している高齢者の貧困状態のことを指していう言葉です。

 
年金受給者の生活を苦しめるのが、住宅ローンや家賃の支払い、そして病院費用や介護、生活費などによる借金です。 年金受給以外の収入がないわけですから、当然、借金がある程度まで膨らんでしまうと返済できる状態にはないわけですが、住宅ローンの支払いなどが残っていると迂闊に自己破産などもできません。

  • 定年退職して収入がないため、年金給付だけで生活している
  • 家賃の支払いや住宅ローンがまだ残っていて、生活費が苦しい
  • 妻(夫)の病院費用や介護費用が嵩んで借金がある
  • 定年後、貯金をずっと切り崩しているがもう限界である
  • 住宅を離れられないので自己破産はできない

 
高齢になってから自己破産をして住宅を手放す決断というのは簡単にできるものではありません。そのため、自己破産ではなく任意整理で借金問題を解決したい、という方も増えてきているようです。

年金受給者でも任意整理をすることは可能なの?!

結論からいうと借金の返済ができるのであれば、任意整理は誰でも可能です。資格や制限はありません。任意整理なので当然、借金はチャラにはなりませんが、毎月、2万円程度が返済できるのであれば最大120万円迄の借金であれば返済は可能です。

任意整理の返済可能額
任意整理は、将来利息や過去の過払い利息、遅延損害金などをカットした上で、純粋な借金元本だけを3年~5年かけて分割で返済する和解手続きのことです。最大5年(60回払い)での返済が可能なので、理論上は毎月返済が可能な額×60倍までの借金であれば、任意整理で解決できます。

 
しかし実際のところ、年金と僅かな貯蓄だけで生活している高齢者の方からすると、年金のなかから毎月2万円を返済するのは結構厳しいのではないかと心配してしまいます。

親族や家族の援助を受けて返済できるならいいですが、そうでない場合は(借金の総額にもよりますが)任意整理での解決が難しいケースも多いのではないかと思います。

個人再生という解決方法もある

任意整理が難しい場合には、個人再生という解決策があることも知っておくといいでしょう。個人再生であれば、借金の総額を1/3~1/5程度まで減額できる可能性が高く、例えば300万円の借金を抱えている方であれば100万円までの減額が可能です。

個人再生であれば、「住宅資金貸付債権に関する特則」を利用することで、ローン付き住宅を処分することなく債務整理が可能なので、住宅を手放したくない高齢債務者の方でも検討の価値があります。

借金を放置すると年金給付を差押えられる可能性はある?!

高齢者の方で借金問題に苦しんでいる方は、このまま借金を放置していると年金給付までも差押えられてしまうんじゃないか、と心配される方もいるかもしれません。しかし、年金が差押えられることはありません。

一般的なサラリーマンや現役の社会人であれば、借金の滞納が続くと強制執行により給与振込額の4分の1相当が差押え対象になります。しかし年金給付金が同様に差押え対象となることはありません。法律上、年金は差押えることが禁止されているからです。

年金給付金の差押禁止
年金は国民が最低限の生活水準を維持するために給付されるライフラインです。そのため、国民年金法24条や、厚生年金保険法41条により、年金の受給権を差押えることは法律で禁止されています。

 
そのため最悪の場合でも、年金受給金を強制執行などで奪われてしまうということはありません。借金の額が膨らんでくると大変不安だと思いますが、まずは冷静に弁護士や司法書士などの専門家に相談して、今後の借金整理の対策を練ることが重要だと思います。

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