任意整理ができない場合や断られるケース

弁護士の方に任意整理を依頼しても、「あなたの場合は任意整理はできないです」と断られてしまうケースもあります。任意整理の場合は、基本的に借金の元本そのものは返済しなくてはいけないので、返済が不可能であれば任意整理はできません

任意整理ができないケースって?
ねえねえ、先生ー!
任意整理ができない場合とか、断られる場合っていうのもあるのかなー?!
あるよ。例えば、実質、支払不能に陥っていて、客観的にみるともう自己破産するしかないようなケースでも、債務者によっては支払うアテがないのに「自己破産は嫌だから、任意整理にしたい」という方も結構いるからね。
ふーん、たしかに任意整理は、借金元本そのものが免除されたり、減額されるわけではないもんねー?
そうだね。過去に払い過ぎた利息がある場合には、その分は差し引いてくれるけど、借金そのものが減るわけじゃない。だから、収入がちゃんとあって、残りの借金を3年-5年で返済できる場合じゃないと、任意整理はできないだろうね。

 
以前にもこちらの「任意整理はいくらからできるの?」という記事でも説明していますが、任意整理の場合は将来利息や遅延損害金、過払い利息などをすべてカットした上で、残りの借金を3年間で支払うことが必要です。

任意整理でいくら借金が減るのか? 今すぐ無料診断してみよう

任意整理を弁護士に依頼しても断られるケースがある?!

いくら任意整理で借金を整理したい!と考えていても、全員が必ず任意整理ができるわけではありません。また弁護士も、成功報酬や減額報酬などの後払いで報酬を受け取るため、和解に成功する見込みがない場合は、依頼しても断られるケースがあります。

減額報酬
弁護士の方に任意整理を依頼すると、まず「着手金」を支払い、その後に和解に成功すると、成功報酬と減額報酬を支払います。減額報酬とは、任意整理で減らすことに成功した借金の額のうち、20%など、最初に契約で決められた手数料分を報酬として支払う制度です。

 
任意整理は、将来に渡っての利息(将来利息)や、過去に支払いすぎた過払い利息、借金の延滞により生じた遅延損害金、などのお金を交渉により免除して、純粋に最初に借りた元本だけを分割で返済する手続きのことです。

そのため、そもそも借金の返済能力そのものがない人は、いくら本人が希望しても任意整理をすることはできません。

任意整理ができないケース1

トラ夫さんは、合計7社の消費者金融やカード会社から合計で650万円の借金を抱えています。借金の大半は、ここ数年で積み上がったものであり、利息制限法を超過する過払い利息は発生していません。

トラ夫さんはタクシーの運転手をしており、月々の収入は手取りで17万円くらいです。妻もいるため、生活費などを差し引くと、月々の借金の返済にあてられる額は2万円しかありません。

トラ夫さんは「自己破産はしたくない、ちゃんと少しずつでも返済したい」と任意整理を希望していますが、月々2万円ずつ返済したとしても1年間で36万円、最大5年間返済したとしても180万円しか返済できません。このようなケースで、頑なに任意整理を希望しても、まず弁護士は受任してくれないでしょう。

 
このように、例え任意整理で利息をカットしたり、借金を減額できたとしても、それを3年間(最大5年間)で返済しきるだけの支払能力がない場合には、任意整理をすることはできません。

その他、任意整理ができないケースについて

ここまでは依頼しても弁護士に断られる(あるいは自己破産などの他の方法を勧められる)ケースについて紹介しましたが、次は弁護士は任意整理を引き受けてくれたものの、金融業者側が応じてくれず、断られるケース、を紹介します。

債権者に任意整理を断られるケースもある?!

任意整理は、法律上の制度ではなく、あくまでも弁護士と貸金業者側との任意交渉です。そのため、貸金業者側は法律上、任意整理に応じる義務はありません。断りたければ断ることができます。

もちろん、任意整理を断ることで個人再生や自己破産などになってしまうと、金融業者が回収できる金額はさらに少なくなってしまうため、実務上は、任意整理に応じてくれる金融業者が大半です。しかし、以下のようなケースでは任意整理を断られることがあります。

  • 利息カットには応じるが、分割払いには応じない
  • 過払い利息分の免除には応じるが、将来利息のカットには応じない
  • 会社やグループの方針として、そもそも任意整理には応じない
  • 取引開始からまだ一度も返済をしていないため、応じられない
  • 取引開始からまだ月日が浅いため、任意整理には応じない

 
このように、任意整理は法律上で決められている手続きではないため、どこまでの交渉に応じて、どこまでは応じないか、というスタンスは各消費者金融や貸金業者によっても異なります。

弁護士や司法書士のガイドラインでは、任意整理では「将来利息や遅延損害金、過払い利息はカット」「残った借金を3年間で分割返済」というように交渉の着地点が決まっていますが、必ずしも相手方の金融業者がこれに応じるわけではない、ということです。

まずは弁護士に無料相談したい方へ。おすすめ法律事務所はこちら

ページの先頭に戻る