過払い金請求の用語である「満5+5」ってどういう意味?

過払い金請求について、2chのような大手掲示板やその他、コミュニティのスレッドなどを見ていると、独特の用語が使われていることがあります。例えば「満5+5」というような表現がありますが、これはどういう意味なのでしょうか?

過払い金用語の「満5+5」ってどういう意味なの?
ねえねえ、先生ー!
某大手掲示板なんかを見てると、「満5+5で回収できますか?」「満5では和解は難しいでしょうか?」というような言葉が使われているんだけど、これってどういう意味なのー?!
「満」はまず過払い金元本の満額回収のことで、「+5」は過払い金元本に付く5%の利息のことだね。つまり、過払い金の満額にさらに5%の利息をつけて回収することを「満5」と言うみたいだね。
ふーん、なるほどー。過払い金には5%の利息を付けて請求できるんだったよねー。でも「満5」はわかったんだけど、最後の「+5」って一体どういう意味なのー?!
これは過払い金に対して付く利息を、「確定利息」と「将来利息」にわけて考えるときに用いられる言葉だね。つまり、最終取引日迄など既に確定している分の利息が最初の5、訴訟後に実際に支払う日までの利息が+5だね。

 
掲示板やコミュニティなどには独自の言葉や略称が用いられるようになることが多いですが、過払い金請求でもそのような言葉があります。例えば、「士」は弁護士や司法書士、「士依頼」は過払い金請求を専門家に依頼することをいいます。

満5+5って一体どういう意味なの?!

なかでも過払い金に関する掲示板やスレッドなどで特に多くみられる用語が「満5」や「満5+5」などの言葉です。この満5という言葉を理解するためには、まず過払い金が利息付きで請求できる、ということを知っておく必要があります。

過払い金には5%の利息をつけて返還請求できる

これは詳しくはこちらの記事で解説しているので参考にして欲しいのですが、過払い金請求は通常、不当利得が発生した日から本日までの期間に年率5%の利息をつけて請求することが可能です。

ただし当然ながら貸金業者もできれば利息は支払いたくありません。そのため、和解案ではほとんどのケースで「過払い利息」は相手方も承認しませんので、利息付きで請求するためには訴訟が必要になるケースが多いです。

訴訟をすれば「満5」で回収できるケースも多い

訴訟をして、かつ途中での和解案にも応じずに最後まで訴訟で判決を待つ、という姿勢で臨む場合には、「満5」(つまり過払い金元本の満額に加えて、5%の利息を回収すること)で回収できることも多いです。

不当利得に利息を付して返還請求するためには、相手方の貸金業者が法律上の「悪意の受益者」である必要がありますが、過払い金のケースは、過去の判例などでも悪意の受益者と見なされる場合が多いです(参考記事:「悪意の受益者とは?」)

満5+5をわかりやすく図で解説すると・・・

満5+5

「満5+5」の最初の5%は、既に確定している利息分の5%です。この確定利息については、現時点で法律上も確定している利息であり、和解案で認められるケースもあります。この最初の満5の5%は、最終取引日までの利息を指す場合もあれば、過払い金請求や訴訟の提訴日までの利息を指す場合もあるようです。

「+5」の将来利息は、和解では回収が難しい

「+5」の利息部分は、実際に支払いが行われるまでに付される利息分です。例えば現在、まだ訴訟中であれば、この訴訟が後どのくらい続くのかは現時点ではまだわかりません。

もし第一審の判決が出ても、控訴された場合にはさらに支払い日が遅れることもありえます。このようにまだ確定しない将来の利息は「+5」で記されることが多いです。

将来利息の部分については、和解での回収は望めない

この将来利息についても法律上は、悪意の受益者による不当利得の億要件を満たせば回収が可能ですが、和解案の提示の段階で、貸金業者側から妥協してくれる可能性は低いので、「+5」まで確実に回収したいのであれば、訴訟で最後まで持ち込む必要がある場合もあります。

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