アエルの過払い金返還請求をする方法

アエルは2000年前半にかけて隆盛を誇った外資系の消費者金融ですが、過払い金返還請求がちょうど増え始めた2006年頃から経営が悪化し、2008年に民事再生法の適用を申請。実質、倒産してしまいました。このようなケースでも過払い金の請求は可能なのでしょうか?

民事再生したアエルにも過払い金請求はできる?
ねえねえ、先生ー!
たしかこちらの記事でも見たように、旧消費者金融のアエルって今は倒産しちゃったんだよねー。それでも過払い金の返還請求って可能なのー?!
可能といえば可能だね。全額を取り返すのは無理だけど、民事再生適用の企業は弁済率6.812%の範囲で過払い金債権者に返済を行うことになっているから、過払い金の請求をすれば6%程度は戻ってくることになるね。
6%かー。うーん、微妙なところだねー。30万円の過払い金が発生していたとしても、戻ってくるのは18,000円ってことになっちゃうもんねー。まあ倒産してしまったのなら仕方ないよねー。
そうだね、6%でも戻ってくるだけ有難いと考えるか、6%なら要らないと考えるかは人それぞれだね。もし数百万円単位で過払い金が発生しているのであれば、6.182%でもそこそこの額になる可能性はあるけどね。

 
アエルは比較的審査も緩く、即日融資で限度額100万円まで借入が可能な一方で、出資法の上限ギリギリである29.2%の高い金利で貸付を行っていました。そのため、他の消費者金融と同様、2006年前後に取引があった場合には過払い金が発生している可能性があります。

倒産したアエルの過払い金は一部、返還請求が可能?

2008年3月に経営悪化により民事再生手続きをおこない、実質、倒産に陥ってしまったアエルですが、実は過払い金が1円も取り戻せないわけではありません。 民事再生では、企業が返済可能な一定割合の金額については、整理時に配当として債権者に返済されます。

企業の民事再生と債権者集会

普段お金を借りる立場である私たちからするとイメージが沸きにくいかもしれませんが、過払い金が発生している以上はその方は債権者です。企業が経営破綻して民事再生を適用する場合には、書面決議と債権者集会が実施され、そこで債権者への返済範囲が確定されます。

債権者集会
企業が破産または民事再生手続きを申し立てた場合に、企業が債権者に向けて事情を説明し、債権者の同意を得るための集会(説明会)のことです。実際には事前の書面決議で賛成は可決していますので、この場で何かが新しく決まるというものではありません。

 

アエルの配当率(弁済率)について

アエルの場合は、この書面決議と債権者集会で「配当率5%」を決定していました。つまり、債権者の持つ債権額のうち5%までは返済しますよ、と定めていたわけです。

これはまだ過払い金請求をしていない潜在的な債権者を想定しての数字設定でしたが、こちらの配当率は2012年8月に見直しが実施され、現在では6.812%が正確なアエルの弁済率となっており、過払い金元金の6.812%までであれば取り返すことが可能です。

 

債権届出を行っていなくても過払い金請求はできるの?

ここまで読んで少し法律に詳しい方であれば、「あれ?でも民事再生手続きの債権届出期間中に、債権者として届出を行っておかないと後から配当は受けられないんじゃないの?」と思われた方も、もしかするといるかもしれません。

債権届出期間
通常、破産債権などで債権者が倒産企業(民事再生企業)から配当を受け取るためには、債権届出期間という指定期間内に自分の債権の存在を裁判所に届け出なければいけません。この債権届出については、事前に判明している債権者については裁判所から個別に通知があり、そうでない債権者については官報での公告がなされます

 
単純にこの原理原則にのっとると、例え過払い金債権(不当利得返還請求権)が発生していたとしても、その債権を届出ていなければ配当は受けられないように思えます。

しかし今回のアエルや、2008年に倒産したクレディアなどの消費者金融業者に関しては、潜在的な過払い金債権者が膨大な数、存在します。その全員について債権額を確定し、債権届出期間内に通知をおこなうことは困難です。そのため、過払い金債権者に関しては、後からの請求であっても、届出を行った場合と同じ配当率での返済をする取り決めとなっています。

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