過払い金請求はいくらからできる?

過払い金請求はいくらから可能なのでしょうか? 法律上の債権としては、1円でも過払い金が発生していれば勿論、請求することは可能です。しかし現実的には、弁護士などへの依頼費用(場合によっては訴訟費用)も必要になりますので損益分岐点の把握が必要です。

過払い金請求はいくら以上からやるべき?
ねえねえ、先生ー!
過払い金請求は大体いくらからできるものなのかなー? また、いくら以上なら絶対やるべき、とかってあるのー?
もちろん法律上は1円でも過払い金が発生していれば、過払い金請求をする権利がある。ただしもう少し現実的な話でいえば、弁護士(または司法書士)の費用を負担する必要があるから、その兼ね合いになるね。
弁護士費用の相場といえば、固定報酬が業者1社あたり4万円前後で、それに加えて過払い報酬として取り戻した金額のうち20%程度を報酬として支払うんだったよね?
その通り。過払い報酬20%については取り戻した金額から支払われるものだから、それは別にして考えるとすれば、単純にいうと1社あたり5万円以上の過払い金が発生しているなら請求しても損はないことになるね。

 
過払い金の返還請求には、弁護士費用または司法書士への依頼費用が掛かります。こちらの「過払い金返還請求にかかる弁護士費用の相場はどれくらい?」でも詳しく解説していますが、着手金と成功報酬金で合計4万円前後の固定費用が掛かりますので、最低でもそれ以上の金額が見込めないと意味がありません。

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100%回収できるわけではない?! 過払い金の回収率

上記のように1社あたり4万円前後の固定費用が掛かる場合、単純に損得計算でいえば4万円以上の過払い金が戻ってくるなら過払い金請求をした方がいい、ということになります。しかし、もう1つ考慮しなければいけないのが過払い金の回収率です。

過払い金の回収率
過払い元金のうち実際に回収できる金額の割合のことを過払い金の回収率といいます。例えば、計算上、過払い金が30万円発生していたとしても、貸金業者側が25万円の返金にしか応じようとしない、というケースが良くあります。この場合の回収率は83%ということになります。

 
「過払い金が100万円発生しているのであれば、100万円返金して貰うのが当然だ」と思う方も多いと思います。しかし相手方の消費者金融やカード会社が、満額での返還に応じない場合には、訴訟などの手続きが必要になります。

訴訟を提起すれば満額100%を回収できる?!

法律的な争点がなく、明らかに債権が確定している場合であれば、訴訟をすればほぼ確実に満額の回収に持ち込むことが可能なケースが多いです。ただし訴訟には別途、訴訟費用が掛かります(「過払い金の訴訟費用」)。

また弁護士費用の過払い報酬も、訴訟をする場合であれば25%と少し割高になるため、金額によっては結局、8~9割の金額で和解するのとあまり変わらなかった、という結果になる可能性も十分あります。相手業者もそこまで踏まえて粘ってくることが多いため、冷静な判断が必要です。

過払い元金 8割和解で戻る場合 9割和解で戻る場合 訴訟で満額が戻る場合
30万円 19.2万円 21.6万円 22.5万円
50万円 32万円 36万円 37.5万円
100万円 64万円 72万円 75万円

※和解の場合は弁護士報酬20%、訴訟での満額回収の場合は弁護士報酬25%の平均相場での計算

 
上記は実際に、貸金業者と過払い元金の80%~90%で和解した場合と、訴訟で満額回収した場合にそれぞれ戻ってくる金額をシミュレーションしたものです(過払い金につく利息は今回は考慮していません)。ご覧のように9割での和解と全額回収では、金額にあまり差はありません。裁判費用などを考慮すると、9割の金額で和解した方が有利なケースも少なからずありそうです。

過払い元金が満額手元に戻るわけではない

いずれにせよ過払い元金が満額、手元に戻るということはありません。そのため、計算上の過払い元金が4万円を超えているからといって、直ちに過払い金請求をすべきだということにはなりません。

そのため、冒頭の「いくら以上から過払い金請求をすべき?」という問いですが、1社あたりで発生している過払い金が10万円以上であれば少なくとも諸経費を差し引いて考えても、過払い金請求をした方が得、ということになりそうです。

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