自己破産をすると警備員の仕事は資格制限でつけない?

自己破産をすると、破産手続き期間中は資格制限により警備員職に就くことができません。警備員と破産に何の関係があるのか、と不思議に思われるかもしれませんが、警備業法では破産して復権を得ないものは警備業を営んではならない、と定められているのです。

自己破産をすると警備員はできない?
ねえねえ、先生ー!
警備員の方は自己破産をすると、資格制限で仕事につけなくなってしまうのー?
一時的にはそうだね。破産手続き開始決定から、免責許可がおりるまでの期間は、法律上は「破産者」になる。この破産者の状態で、警備業を営むことは警備業法で禁止されているんだ。
ふーん、一時的ってことは、免責許可が降りて復権したら、また警備員に復帰することができるんだよねー?
そうだね、復権すれば警備員に復職することは問題ない。
だから実質、警備員につけない期間は(同時廃止の場合で)3~4カ月くらいの間だけだね。

 
自己破産をすると職業上の資格制限を受けることで、一部の仕事に従事することができなくなります(参考:「自己破産のデメリットは意外と少ない」)。

例えば、弁護士や税理士、宅地建物取扱主任者、などもそうですが、なかでも意外なのが警備員です。

自己破産できるかどうか、他の方法で借金が減らせるか診断してみよう

自己破産をすると警備員の仕事に就けなくなる?!

警察庁生活安全局生活安全企画課の調査(PDFデータ)によると、平成25年12月末時点で、全国には9133の警備業者があり、なんと54万3165人もの警備員がいます。

それだけ日本では警備員の仕事についている人が多い、ということですから、この自己破産による資格制限のなかでも警備員の仕事に従事できない、というのは多くの方にとって大きな関心事です。

警備員の資格制限は”警備業法”で規定されている

一般の方からするとあまり聞き慣れない法律だと思いますが、警備員の仕事に関する法律は「警備業法」により定められています。

警備業法
警備業務の実施の適正を測ることを目的に制定され、2005年7月に最終改定がされました。警備業法3条(法令データベース)では、「各号のいずれかに該当する者は、警備業を営んではならない」として、警備員の要件を定めています。

 
警備業法の3条で規定されている警備員の要件によると、以下に該当する方は警備員の仕事に就くことができない、とされています。ここで、破産者も警備員の仕事に就くことができない、と定められています。

  • 破産者で復権を得ないもの、成年被後見人や被保佐人
  • 禁錮以上の刑に処されて執行中、もしくは執行終了から5年以内
  • 過去5年以内に警備業法に関して重大な不正行為があった者
  • アルコール、麻薬、大麻、あへんの中毒者
  • 心身の障害により警備業務を適正に行うことができない者

 
他にもいくつか項目がありますが、代表的なものを挙げてみました。こうやって見ると、破産だけが要件として浮いているように見えなくもありません。なぜ自己破産だけが、犯罪でもないのに欠格事由になるのだろう、と疑問に思われるかもしれませんが、警備業法ではそう決まっています。

復権すればまた警備員に復職できる

もちろん自己破産をすると一生、警備員の仕事に就けなくなるわけではありません。あくまで、免責決定がおりて復権するまでの一時的な期間だけの話です(参考:「自己破産の復権とは?」)

また実務上では、警備業を営む会社が定期的に公告などで従業員が破産申請をしていないかチェックする場合もあるようですが、自己申告しない限り破産状態にあるかどうかはわからない場合も多いようです。もし破産状態にあることがわかれば、一時的に休職扱いとなり、復権後に復職できるケースもあります。

ページの先頭に戻る