少額管財には免責調査型など5つの種類がある

少額管財事件は、破産管財人が選任される手続きです(参考:「自己破産の少額管財手続きで費用を安くおさえるには?」)が、分類すると5つの種類があります。

少額管財事件の5つの種類って?
ねえねえっ、先生ーっ!
少額管財として扱われる破産事件が具体的にどんな場合なのか、もう少し詳しく知りたいなーっ!
そうだね、少額管財事件には5つの種類がある。免責調査型、不当利得型、偏頗弁済型、調査型、財産等清算型、の5つに分類でき、これに当て嵌まる場合には、同時廃止ではなく少額管財として扱われるんだ。
な、なんだか難しいねー。
実際にはどの種類の少額管財が多いとかってあるのーっ?
特に多いのは免責調査型だね。これは、ギャンブルや浪費などで借金を作ってしまった、など免責不許可事由がある場合で、裁量免責にすべきかどうかを検討・調査するために破産管財人を選任するケースのことだよ。

 
同時廃止事件ではなく、破産管財事件として扱われるケースには、主に「換価できる財産する」または、「免責不許可事由があり調査の必要がある」場合のいずれかになります。

これは以前に「自己破産には同時廃止と破産管財の2種類がある」の記事でも詳しく解説していますが、この後者にあたるケースが免責調査型、といわれるものになります。

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少額管財事件の5つの種類

免責調査型

少額管財で最も多いのが「免責調査型」です。この免責調査型では、例えば、ギャンブル依存などの射幸行為や、キャバクラ遊びなどの遊興費で借金が嵩んだなどの免責不許可事由がある場合に、借金ができた経緯などを詳しく調べるために破産管財人が選任されます。

免責調査型
免責不許可事由がある場合でも、本人に反省や誠実さがあり、将来の経済的再建の意思がある場合には、裁判官の判断で「裁量免責」が認められることが多いです。そのため、裁量免責に値する誠実な人間かどうか、等の調査が破産管財人によりおこなわれます。

 
この免責調査型に該当する例として、借金ができた経緯がパチンコ、競馬・競輪などのギャンブルや、キャバクラや風俗といった女遊びによる遊興費、投機性の高いFXや株などの投資、あとはクレジットカードで多額のブランド品などを買い集めるブランド破産、などにあたる場合は、危ないです。

 

偏頗弁済型

自己破産手続き後、または自己破産手続きの直前に、一部の債権者だけに多額の返済をおこなってしまった場合、他の債権者との公平性を保護するために、破産管財人はこの返済を無効にして財産を取り戻す権利が認められています。これを否認権といいます。
(参考:「自己破産における破産管財人の「否認権の行使」って何?」)

 

不当利得型

これはいわゆる過払い利息のことです。過去に特定の債権者に対して、利息制限法に違反する高い金利で返済を行っていた場合には、その過払い利息を管財人が債務者に代わって取り戻しを請求するケースがあります。

不当利得型も偏頗弁済型も、破産管財人が取り戻した財産・お金は、その後、すべての債権者の債権額に応じて、公平に配当されます。当然ながら、債務者が貰えるわけではありませんのでその点だけ注意が必要です。

 

財産等清算型

換価できる財産が一定以上ある場合は、破産管財人がその財産を評価、換金して債権者に配当します。例えば、生命保険などの保険の解約返戻金が20万円以上ある場合には、同時廃止ではなく少額管財として扱われます。
(参考:「自己破産で処分される破産財団と、処分されない自由財産」)

 

その他調査型

その他、破産管財による調査が必要、と裁判官が判断したケースでは、破産管財にが選任されて少額管財事件として扱われることになります。例えば負債総額が極端に多い(5000万円以上の借金がある)、換価できる不動産があり調査が必要な場合、などです。

「免責調査型」では何をチェックされるの?

前述のように、パチンコなどのギャンブルで借金が嵩んでいる場合には、免責不許可事由にあたるため、そのままでは免責がおりません。しかし実務上では、1度目の破産であれば、裁判官の判断により裁量免責が貰えるケースが多いです。

免責調査型では破産手続き期間中、破産者が毎日、家計簿をつけてその収支記録を管財人に提出するよう義務付けられます。そうすることで、キチンと収入の範囲内でやり繰りして生活ができるか、ギャンブルなどの過度な浪費を今後本当にやめられるか、などを確認チェックします。

そこで浪費についての反省があり、今後、経済的な再建が可能だと裁判官、および管財人が判断すれば、免責が無事おりることになります。

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